広域避難場所とは、地震に伴う大火災等による二次災害の危険から、生命の安全を確保できる場所をいい、地震に伴う大規模火災時の指定緊急避難場所として、災害対策基本法に基づき指定しています。
京都市では、大火災の輻射熱(ふくしゃねつ。本件では燃焼する建物等から放出される熱のこと)に対して、安全面積が概ね1ヘクタール以上の公園、グラウンド、河川敷などの空地(オープンスペース)を広域避難場所として指定しています。
広域避難場所のピクトグラム
(広域避難場所の標示板や誘導標識に表示)
大正12年(1923年)に首都圏を襲った関東大震災は、マグニチュード7.9と推定される大地震であり、死者・行方不明者は約10万5千人、住家の被害棟数は約37万2千棟、電気、水道、道路、鉄道等のライフラインにも甚大な被害が発生しました。
とりわけ、火災による死傷者は、死者・行方不明者の88%にも上り、大きな火災被害が生じたことが関東大震災の特徴です。
地震の発生が昼食の準備で火を使っていた時間帯であったことや木造家屋が多かったこと、当時強風が吹いていたことなどが要因となり、甚大な延焼被害をもたらしましたが、神奈川県の横浜公園では、樹木が多くの火の粉を遮ったことや、迅速に避難が行われたことが幸いし、ほとんど死者を出さずに済むなど、広場や道路などの空地が、火災の焼け止まりの要因となったことが知られています。
京都市では、この関東大震災の教訓などを基に、地震に伴う大火災から市民の皆様の生命を守るため、昭和50年度から、公園や緑地、グラウンドなどの空地を広域避難場所として確保を進め、現在67箇所を指定しています。
ご自宅や学校、職場など、あらかじめ最寄りの広域避難場所を確認し、災害に備えましょう。広域避難場所は、地震ハザードマップ(PDF版)や京都市web版ハザードマップ(別ウインドウで開く)でもご確認いただけます。
広域避難場所一覧(行政区別)
京都市では、災害発生時の広域避難場所への安全な避難誘導等を目的として、広域避難場所標示板と広域避難場所誘導標識を設置しています。
広域避難場所であることを周知するため、広域避難場所の敷地内や周辺に、ピクトグラムや進入路も記載した分かりやすい標示板を設置しています。
広域避難場所への経路を周知し、災害発生時に市民の皆様を安全に避難誘導することにより被害を最小限にとどめることを目的として、周辺の道路等に誘導標識を設置しています。
誘導標識には、ピクトグラムも記載しつつ、最寄りの広域避難場所の名称や矢印を用いて広域避難場所の大まかな方向を示しています。